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鈴木春花の狭山茶楽々(さらら)なお話 vol.9「山梨の老舗和菓子屋さんが開いたカフェ」

2017.04.18

桜前線北上中、春爛漫ですね。駅伝などスポーツでも有名な山梨学院大学のキャンパスの近くを通りかかると、「茶処」の看板を発見しました。ど んなお店かな~?と訪ねてみると、「松林軒」とありました。

日本菓子「松林軒」豊嶋家は、天保3(1832)年に甲府市で創業された老舗和菓子屋さん。山梨県で最初の百貨店「松林軒デパート」は、甲府空襲で焼け残ったと、甲府ではとても有名なお店です。その松林軒の工場が現在、甲府市国玉町にあり、せっかく手作りしているから、作りたての和菓子をカフェで提供しようじゃないかと昨年カフェを開いたそうです。

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6代目の鈴木伸吾社長と先代のお父さまがお店の奥で和菓子を手作りしています。

カフェに入ると、その時に作っている和菓子をミニサイズで出してくださるのです。

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この日は「桜餅」でした。
ほんのり温かい♡ 粒感のあるつきたてのお餅がモチモチプルンとしていて、優しい塩味の桜の花びらが絶妙なアクセントになっていました。丁寧に一つ一つ作られていることが伝わってくる一品です。「今、まさに作っているもの」なので、訪れたタイミングで今回は何が食べられるんだろう?という楽しみがありますよね♪

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学生の街なので、若者にも気軽に和菓子を食べてもらいたいという気持ちもあるそうです。

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今回、自分でお抹茶を点てている私…
「抹茶かけ小倉アイス」(400円)をいただきました。

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このような形で目の前に出され、宇治の抹茶にお湯を注いで自分で点てる方式なのです。

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何度も点てているうちに私もだいぶ慣れてきましたかね?力を抜いて手早くリズミカルに…以前に比べると、細かな泡が立つようになった気がします。渋みと甘みを感じられるお抹茶が完成。そのまま一服いただいてももちろん大丈夫です。
手作り餡が甘さ控えめで、これまた美味しいのです。宇治抹茶の粉がかけられたバニラアイスとそれぞれ別々にいただいてもおいしいものですが、

ここに自分で点てた抹茶を注いで…

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抹茶かけ小倉アイスの完成です。
お~‼抹茶が全体をまとめてくれました!
何よりここまでの工程が楽しいです♪目の前に登場した瞬間からずっとワクワクさせてくれる新感覚の和スイーツでした。
最後にアイスと餡の溶け出したお抹茶を飲み干して、すっきり満足です。

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夏になると「和菓子屋さんのかき氷」(種類が豊富です)がとっても人気なのだそうです。私は、「生菓子付きお抹茶セット」を次回はいただこうと思います。

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看板娘のお嬢様も笑顔で迎えてくれて、お子様連れでも安心してゆっくりとお茶をいただけます。鈴木さんは、職人さんなのにとっても気さくにお話してくださるので、茶道の先生方からの色んな要望にも応えてくださるのだとか。私も娘を連れて遊びに行きたいですし、両親と一緒にのんびり過ごしたいな~と思う空間でした。

松林軒豊嶋家
山梨県甲府市国玉町295-1
TEL:055-233-3555
営業時間 9:00~17:00 (火曜定休)

《これまでの記事》
●vol.1_春にぴったりのお茶
●vol.2_緑茶・美容活用法
●vol.3_日本茶は弱った時の強~い味方!
●vol.4_山梨の日本茶カフェを訪ねました
●vol.5 cafe Terroir/茶楽
●vol.6 幻の日本紅茶☆@Mofu Mofu
●vol.7 「お茶屋さんが手作りする抹茶生チョコレート」
●vol.8 『山梨銘菓「くろ玉」のできたてを味わえるカフェ』

この記事を書いた執筆者

鈴木春花日本茶アンバサダー

鈴木春花(すずきはるか)

フリーアナウンサー。元テレビ山梨アナウンサー。ニュースキャスターをはじめ様々なジャンルの番組を担当。 フリー転身後も、TVやラジオ、イベント司会や講演会など活動の幅を広げている。銘茶「狭山茶」の産地・埼玉県所沢市に生まれ育ち、幼い頃から常飲。アンバサダーエッセイ「鈴木春花の狭山茶楽々(さらら)なお話」連載中。