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清水加奈『かぶせ茶農家のひとりごと』vol.15 「冬仕事とみえセレクション」

2017.12.10

いつの間にか12月。師走、年末、うそ~!!もう2017年が終わろうとしている!!
子供の頃、父や母が「大人になると1年が早い」と言っていて、子供の私は「うそや~」と思っていましたが、本当だったと思う今日この頃。年末はお歳暮やお年賀など、沢山お仕事いただきバタバタしますが、残りの2017年の日々大切にすごしていきたいと思っております。

さて茶園では、冬仕事がスタートしています!茶園の改植です。

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古くなったお茶の樹を掘り起こしています。お茶の樹の寿命は150年~200年ほどと言われているのですが、良い新芽を採るにはやはり若くて勢いのあるお茶の樹のほうが良いのです。
まだ生きているのになんだかかわいそうな気もしますが、私達茶農家は新芽をいただいて美味しいお茶を作るわけですから、生産性を考えて元気なみずみずしい新芽が沢山採れた方が良いのです。これまでありがとうね、お疲れ様という感謝を込めて掘り起こし作業をしています。
大体わが家では20~25年ぐらい頑張ってくれたお茶の樹を掘り起こしています。ちょうど私が子供の頃、赤ちゃんのお茶の樹を植える作業を手伝った茶園もあり、なんだか感慨深いです。(年齢を感じちゃう。。。)
3月下旬には、ここに新しい赤ちゃんのお茶の樹を植えますよ!今年もなにか新しい品種を植えようと、茶畑部隊(主人と父)は計画しているようです。3月の投稿でその様子をお伝えします!

そんな中、嬉しいニュースが飛び込んできました!!!
『総本家新之助貝新 「伊勢茶葉しぐれ」 みえセレクション認定!!』

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    (中日新聞2017年11月29日北勢版より)

三重県は2012年から三重県産の食品などの中から、ユニークさや食の安全を重視しているなどを基準に選定し、県が首都圏の小売業者などに売り込みをする「みえセレクション」という制度があります。これにお隣桑名市の佃煮製造業者「総本家新之助貝新」さんの「伊勢茶葉しぐれ」という商品が選ばれました!!実はこの伊勢茶葉しぐれの茶葉は、、、わが家のかぶせ茶100%なんです!

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パッケージにもかぶせ茶であることや、四日市市水沢町という文字まで入れていただき本当に感謝です。
新之助貝新さんは三重県産のもので新しい佃煮を何か作ってみたいと以前からお考えだったようですが、そこにかぶせ茶を使っていただけるなんて!通常の貝の佃煮より、甘く味付けすることで茶葉の爽やかさが引き立つそうです。
笑い話として教えていただいたことですが、、、これまで貝やお肉は煮詰めると、あたりまえですが嵩は減りますが、茶葉は水分を吸って膨らみますので嵩が5倍に増えることに驚ろかれたそうです。
「伊勢茶葉しぐれ」総本家新之助貝新さんより絶賛販売中です!かぶせ茶カフェでも販売しておりますので、ぜひ一度食べてみてくださいね。お茶漬けが絶品です!

お茶業者さんでない業者さんの製品にかぶせ茶を使っていただき、これまでかぶせ茶を飲んだことがない方にも、かぶせ茶を楽しんでいただける機会が増えそうです。
急須で淹れるのはもちろんのこと、お茶っていろんな楽しみ方ができる本当に面白い嗜好品だなと改めて感じました。
やっぱりENJOY!日本茶ですね。

 

《これまでの記事》
●vol.1三重の茶畑からこんにちは
●vol.2 へぇ~、三重県お茶事情。
●vol.3 かぶせ茶の楽しみかた
●vol.4 「ようこそ!かぶせ茶カフェへ」
●vol.5 「冬の茶畑と茶農家」
●vol.6「ise-chaのある生活」
●vol.7 「お茶植え」
●vol.8「新茶2017」
●vol.9 『新茶無事終了』
●vol.10 『夜のお仕事』
●vol.11 『かぶせ茶氷』
●vol.12 『お茶の品種』
●vol.13 『秋番茶刈り採り中です!』
●14 『滋賀 信楽朝宮へ行って来ました!』

この記事を書いた執筆者

清水加奈

清水加奈(しみずかな)

三重県の専業茶農家(有)マルシゲ清水製茶の長女に生まれ、幼い頃から跡継ぎとして育てられる。25歳の頃結婚と同時に就農。2010年に1人でも多くの方に三重のかぶせ茶を知ってもらい、ファンになってもらいたいという想いから『かぶせ茶カフェ』を開業。農業女子プロジェクトメンバー、四日市茶農家女子会メンバー、茶育指導士、二児の母。
★マルシゲ清水製茶HP: http://marushige-cha.jp/