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清水加奈『かぶせ茶農家のひとりごと』vol.12 『お茶の品種』

2017.09.10

皆さんこんにちは。昼間はまだまだ30℃以上になり暑さが厳しいですが、朝、夜はずいぶん涼しくなりましたね。そろそろあったか~いお茶が恋しくなる季節。街にはハロウィングッズも見掛けるようになり、あ~秋が来たなと感じる今日この頃です。

さて、今月はお茶の品種についてのお話です。
じつは、お茶って品種が60以上もあるのご存知ですか?お恥ずかしながら、私も茶農家に生まれ育ったのに、知ったのは大人になってからです。
だって、そうですよね?普段お茶を選ぶ時は、玉露・煎茶・ほうじ茶・かりがね・・など、栽培方法や、加工方法、お茶の部分などで区別していて、めったに品種を意識する機会がない・・・。
でも、あれ?不思議。お米を購入する時は『こしひかり』『ささにしき』『ゆめぴりか』など品種を意識してる!!!
え~っ、せっかく品種あるのに意識しないのもったいないかも~~!ということで、わが家では10年以上前から、色々な品種のお茶を栽培しています。

現在栽培中の品種は全部で10種!!
・やぶきた←日本茶品種の代表。
・さやまかおり
・てらかわわせ
・つゆひかり
・さえみどり
・さえあかり
・そうふう
・おくみどり
・サンルージュ
・べにふうき
です。

お茶の品種名ってなかなかカワイイ感じでしょ?他にも「あさひ」や「みなみさやか」など爽やかな感じだったり、「藤かおり」という演歌歌手さんみたいだったりいろいろあるようですよ。

お茶を選ぶ時、品種を意識するのも楽しそうですよね。近年、お茶屋さんにも品種別の商品が増えてきました。品種別の持ち味で自分の好みを探すのも楽しそうですね!

わが家のお茶で私がイチオシな品種茶はコレ『さえあかり』です!!

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さえあかり品種の新芽を刈りとる前、14日間黒い覆いをかぶせて遮光したかぶせ茶です。遮光している間、光合成が抑えられ、光合成をすると渋み成分を作るため、渋みを抑えたまろやかな甘みが楽しめるお茶です。

 

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なんといっても『さえあかり』の最大の魅力は香り!!
私は始めてこのお茶を飲んだとき、何かの香りに似てる~と思いました。なんだ、なんだ、なんだ・・・あっ!!トウモロコシ茹でているときの香りだ~!と気が付きました。

 

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この画面でお伝えできずに残念ですが、、、本当にします。
茹でトウモロコシのあま~いか香りが!!

ぜひ機会があれば、『さえあかり』お試しください♪

さぁ、今月下旬からは今年最後のお茶刈りです。番茶やほうじ茶になりますよ。次回は秋番茶の刈り採りを報告しまーす!

 

《これまでの記事》
●vol.1三重の茶畑からこんにちは
●vol.2 へぇ~、三重県お茶事情。
●vol.3 かぶせ茶の楽しみかた
●vol.4 「ようこそ!かぶせ茶カフェへ」
●vol.5 「冬の茶畑と茶農家」
●vol.6「ise-chaのある生活」
●vol.7 「お茶植え」
●vol.8「新茶2017」
●vol.9 『新茶無事終了』
●vol.10 『夜のお仕事』
●vol.11 『かぶせ茶氷』

この記事を書いた執筆者

清水加奈

清水加奈(しみずかな)

三重県の専業茶農家(有)マルシゲ清水製茶の長女に生まれ、幼い頃から跡継ぎとして育てられる。25歳の頃結婚と同時に就農。2010年に1人でも多くの方に三重のかぶせ茶を知ってもらい、ファンになってもらいたいという想いから『かぶせ茶カフェ』を開業。農業女子プロジェクトメンバー、四日市茶農家女子会メンバー、茶育指導士、二児の母。
★マルシゲ清水製茶HP: http://marushige-cha.jp/