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「日本茶アンバサダーレポート山田陽子inシンガポール」Vol.12

こんにちは、シンガポールの山田です。
前回に引き続いて、シンガポールで日本茶が楽しめるカフェの紹介をしたいと思います。今回は私も時々利用する「WATANABE COFFEE Wa-Cafe」さんに取材に行って来ました。バリスタの伊藤さんが丁寧に対応してくれました。
WATANABE COFFEE はシンガポール島内に2店舗あり、チャイナタウン店は昔ながらの日本の喫茶店、オーチャード店はお酒も飲めるカフェバーというコンセプトで営業をしています。特にオーチャード店は昼ごろから夜まで常に賑わっていて、待ち時間なしで入店できることはめずらしいくらい、シンガポールで流行の日系飲食店です。両店舗でこだわりのコーヒーと日本の喫茶店で食べられるナポリタンやオムライスを始め、しっかりとした食事のメニューを提供しています。お店の一番の売りは手摘み完熟豆を使用したブレンドコーヒー。一店舗で月に800杯も出るそうです。コーヒーにはかなりこだわりをおいていて店舗にて自家焙煎もしています。

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こちらはコーヒーがメインではありますが、Wa-Caféと謳っているだけあって日本茶のメニューもそろえています。抹茶ラテや抹茶ミルクセーキ、緑茶が定番メニューに並んでいます。また、期間限定のメニューとしてほうじ茶やほうじ茶ラテを提供されています。日本茶メニューの一番人気は抹茶ラテだそうで、月に300から400杯も出るとのことです。珈琲をメインに打ち出している店舗ですが、大人気のメニューだそうです。期間限定のプロモーション企画として出したほうじ茶ラテも20日間で250杯も出たとのことで、シンガポールでの日本茶の人気が伺えます。ほうじ茶のプロモーションは好評だったことから、再度プロモーションを行うことが決まっていました。ドリンクメニュー以外にも抹茶のソフトクリームや抹茶プリンなど抹茶を使ったデザートも幅広く提供していますが、こちらも人気メニューとのことです。日本茶の中でも抹茶人気は群を抜いているようです。
前述のほうじ茶のプロモーション企画はあるお茶屋さんとのコラボレーションで、シンガポールでのテストマーケティングを行いたいお茶屋さんに協力をしてメニュー化、店頭でのアンケート、アンケート結果の分析をしたという背景があります。こうした企画はお茶に限らず、岡山の桃で行ったりと日本の食品のプロモーションのお手伝いも積極的にされています。色々な企画を定期的に打ち出し、常に変化のある店舗作りが人気の秘訣の1つのようです。緑茶と抹茶についてはシンガポール内で営業するサプライヤーから決まったところのものを仕入れているとのことですが、ほうじ茶の企画についてはシンガポールにて経営を任されているマネージングディレクターが日本食の展示会でお茶園さんとお話をしたところから企画に繋がったとのことです。
日本の雑誌を置いてあり、日本人のお客さんに喜ばれる気配りをされていますが、あくまでもメインのターゲットはシンガポールの地元のお客様とのこと。開店当初は日本人の方が多くいらしたそうですが、今では6割以上が地元客とのことです。個人的な感覚として、日系飲食店が数多くあるシンガポールではこの地元顧客の取り込みに成功している店舗が長く繁盛していると感じています。こちらはその典型といえるお店です。シンガポールにいらした際は是非、足を運んでみてください!

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取材にご協力いただいた伊藤さん。チャイナタウン店にて。

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この記事を書いた執筆者

山田陽子日本茶アンバサダー

山田陽子(やまだようこ)

大学卒業後、日本で就職するも海外での就業の希望が諦められず、2011年末に一念発起し単身でシンガポールへ。現在、在住4年目。言語や文化の違いに戸惑いつつも、ローカルの友人にはJapanese Singaporean と言われる程、馴染んで楽しく暮らしています。昔から、家では日本茶を飲む習慣があり、日本の美味しいお茶を海外にも広めたいと思い日本茶アンバサダーとして活動することにしました。日本茶だけではなく中国茶や東南アジアのお茶文化のレポートも出来ればと思っています。