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「日本茶アンバサダーレポートinシンガポール」Vol.1はじめまして!

2015.08.10

こんにちは!シンガポールから日本茶についてレポートをさせていただく山田陽子です。アジアを旅行している中でアジアの文化に興味を持ち、大学でのゼミもアジア関連を専攻しました。「いつかアジアで働きたい。」という思いをずっと持っていたことから、約3年半前にシンガポールに引越し仕事をしています。仕事後や休日はジム通いや最近始めたサルサダンスレッスンに通いアクティブに行動している30代です。

今日はレポート初回ということなので、シンガポールのお茶文化を紹介したいと思います。

まずは、シンガポールの歴史を少しお話します。シンガポールはマレー半島の一番先っちょにある小さい島国です。東京23区の面積よりも小さい国です。車で橋を渡れば30分程度でマレーシアに到着します。もともとイギリスの植民地であり、第二次世界大戦中の日本占領を経て、1963年にイギリスから独立しマレーシアの一部となりましたが、国民の大半が華僑と呼ばれる中華系移民であるという文化、政治的背景から1965年8月9日に現在のシンガポール共和国としてマレーシアから分離独立しました。

今年は建国50年目の節目、かつ6月に建国の父といわれるシンガポール初代首相のリー・クワンユー氏が亡くなったこともありナショナルデーは大きな盛り上がりとなるようです。国民は中華系(77%)、マレー系(15%)、インド系(7%)、その他という多民族国家の国です。最近は私のように海外から仕事でシンガポールに来る外国人もとても多く、日本人も3万人以上いるといわれています。本当にいろんな国籍、民族、宗教の人々が暮らす国です。こうした背景から、お茶文化も複数の文化がミックスされたり共存しているのが特徴といえます。

シンガポールのお茶文化はもともとイギリスの植民地だったということが大きく影響しており紅茶を飲む習慣が生活に深く根ざしています。ただ、紅茶の飲み方は一般的な英国式のものではなく、濃く入れた紅茶にコンデンスミルクを混ぜとても甘くして飲むという、この地方の人々独自の味覚が反映された少し変わったものです。このスタイルをベースに中華系、マレー系、インド系によって紅茶の飲み方が少しずつ違います。それぞれの特徴を簡単に説明させていただきますね。

まずは、中華系。もともとはマレー系の文化を受けているようなのですが、シンガポールの中華系の人々はTeh(テ)と呼ばれる紅茶にコンデンスミルクを入れたものをよく飲みます。また、コンデンスミルクは入れずに砂糖だけを入れたものはTeh O(テオ)、コーヒーミルクと砂糖を入れたものはTeh Shi(テシ)と呼ばれ、みんなそれぞれ好みの紅茶を朝食時やランチタイムの後に飲んでいます。

こうした紅茶はもともとはホーカーと呼ばれるローカル料理を中心としさまざまな料理を売るお店が集まる場所、いわゆるフードコートのようなところにある飲み物専門店で売られていましたが、今では人気店がフランチャイズ展開しセルフサービスの喫茶店のような形で展開をしているお店もあります。通常お茶だけではなく、コンデンスミルク入りのコーヒーやカヤトーストというバターとカヤジャム(ココナッツと卵のジャム)をはさんだローカルフードなども売られており、朝はカヤトーストと半熟卵、甘いコーヒーまたは紅茶を朝ごはんとして食べる人も多く見られます。


写真(1) Teh(テ)と友人のある朝の朝食 マレー系のお茶の代表的なものはTeh Tarik(テタリク)。Teh はマレー語でお茶という意味で、Tarikは引っ張るという意味。紅茶とコンデンスミルクを混ぜる際に、2つの入れ物を使い、高いところから低いほうのカップ注ぎながら混ぜます。この動作が紅茶を引っ張るように見えるのでこの名前がついたようです。

空気が入って少し泡立っている甘いミルクティーです。インド系の紅茶は日本でもおなじみのチャイなどのスパイスを使ったミルクティーが人気ですが、ジンジャーを使ったTeh Halia (テハリア)やマサラティーも一般的です。ちなみに私はこのTeh Haliaが大好きです。

ここまでご紹介してきた紅茶は日常的に飲まれているものですが、シンガポールには高級紅茶メーカーもあります。シンガポール内に複数店舗や喫茶スペースを持つTWGというブランドです。

高級ホテルではハイティーの時間が必ずあり、それこそ英国式にスコーンやサンドイッチなどとTWGの紅茶をサーブするところもあります。

TWGでは紅茶を中心に中国茶や日本茶などさまざまなお茶を取り扱っています。また、ブレンドティーが豊富なことと、お茶のネーミングとパッケージが魅力的なためか、多少、値は張りますが観光客にはお土産として人気です。

シンガポールでは紅茶文化が中心ではありますが、その他のお茶文化ももちろんあります。国民の8割近くを占めるのが中華系ですから中国茶を飲む場面も少なからずあります。日本茶文化もまだまだ小さいですがあります。日本茶アンバサダーとしては日本茶の文化については次回以降、詳しくレポートできればと思っています。それではまた。

この記事を書いた執筆者

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山田陽子(やまだ ようこ)

大学卒業後、日本で就職するも海外での就業の希望が諦められず、2011年末に一念発起し単身でシンガポールへ。現在、在住4年目。言語や文化の違いに戸惑いつつも、ローカルの友人にはJapanese Singaporean と言われる程、馴染んで楽しく暮らしています。昔から、家では日本茶を飲む習慣があり、日本の美味しいお茶を海外にも広めたいと思い日本茶アンバサダーとして活動することにしました。日本茶だけではなく中国茶や東南アジアのお茶文化のレポートも出来ればと思っています。