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清水加奈『かぶせ茶農家のひとりごと』vol.8「新茶2017」

2017.05.10

みなさん、こんにちは!
今年もやってきました!新茶の季節!!茶農家の私にとっては本当に忙しい、まさにネコの手も借りたいくらいの毎日を過ごしております。
ちなみに前回ご報告しました左足人差し指の骨折。新茶時期までには治そうと意気込んでいたのですが、、、まだギプスが取れていません。。。あちゃー。。。

今年は梅や桜も遅く全国で新茶も遅めでしたが、私の足とは違い茶園のちゃんと成長してくれました!!

これが前回で紹介したわが家で一番早い「てらかわわせ」という早生品種茶。4月7日でこんな感じ。

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11日後、4月18日には

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大きくなってきました!空に向かって伸びていく新芽がけなげでかわいいですよね。
この頃この「てらかわわせ」品種には、白いベールのようなビニールを編んだものをかぶせます。

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これはかぶせるといっても、かぶせ茶ではなくまだ小さい新芽を霜や風から守るために、ひと手間かけています。赤ちゃんがお母さんに包み込まれているようですね。
ビニールハウス効果もあって、少し成長も早くなるんですよ。

ついに4月28日、2017年第1号の新茶「てらかわわせ」の新芽が届きました~!!

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やったー!!「てらかわわせ」の新芽は黄色みが強いのが特徴です。

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製茶加工を経て無事に商品となりました。なかなかパンチのある渋みで後味もスッキリ!
かぶせ茶カフェで新茶膳としてお楽しみいただいたお客様には「新茶らしい香りがするね」と好評いただいております。
つづいて4月30日には「つゆひかり」品種の煎茶を刈りとりました。こちらは実は5日間だけ被覆をし、かぶせ茶風にしました。かぶせ茶と名乗ることができる日数より短いため、煎茶の部類に入ります。お味は最初はやさしい甘みある口当たりなのですが、のちに渋みが口の中に広がります。ツンデレな感じです。

かぶせ茶の新茶はまだなの??
はい、かぶせ茶の茶園は今こんな感じ。

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かぶせ作業ラストスパートです!!!
今週末からかぶせ茶の新茶の刈り採りが本格的にスタートします!!
次回はかぶせ茶の新茶情報をお届けします。お楽しみに♪

~おまけ~
かぶせ茶カフェでは新芽時期限定で5月7日まで毎日営業しております。只今期間限定で「新茶手摘み体験&新芽天ぷら」500円というオプションメニューがございます。
自分で摘みとった新茶を天ぷらでお召し上がりいただけます♪
ぜひ新茶の香りいっぱいの水沢へ遊びに来てください。

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《これまでの記事》
●vol.1三重の茶畑からこんにちは
●vol.2 へぇ~、三重県お茶事情。
●vol.3 かぶせ茶の楽しみかた
●vol.4 「ようこそ!かぶせ茶カフェへ」
●vol.5 「冬の茶畑と茶農家」
●vol.6「ise-chaのある生活」
●vol.7 「お茶植え」

この記事を書いた執筆者

清水加奈

清水加奈(しみずかな)

三重県の専業茶農家(有)マルシゲ清水製茶の長女に生まれ、幼い頃から跡継ぎとして育てられる。25歳の頃結婚と同時に就農。2010年に1人でも多くの方に三重のかぶせ茶を知ってもらい、ファンになってもらいたいという想いから『かぶせ茶カフェ』を開業。農業女子プロジェクトメンバー、四日市茶農家女子会メンバー、茶育指導士、二児の母。
★マルシゲ清水製茶HP: http://marushige-cha.jp/