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清水加奈『かぶせ茶農家のひとりごと』vol.36『東京出張DAYS』

2019.10.22

この度の台風や大雨で、沢山の方々が被害に遭われましたこと、心よりお見舞い申し上げます。今だ断水や停電の報道を見て、心が痛みます。1日でも早く、日常生活がおくれますようお祈りいたします。

昨日(10月18日)は三重県では局地的に豪雨が襲い、川が氾濫し警戒レベル5が発令されました。沢山の方からご心配のメールなどいただきありがとうございます。幸い私の住む四日市は無事でした。
本当に今年の夏・秋は予想もしない天候で被害が出て驚きと不安を感じます。これ以上災害が起きないように願っております。

さて、10月中旬には秋番茶の刈り採りを無事終えることができ、今年のお茶刈りがすべて終了しました。それと共に私の行動範囲拡大です!!私は半年単位で三重県からほとんど出ない時期と、よく出る時期とがあるのです!
県外にほとんどでない時期とは、4月~10月。そう、一番茶・ニ番茶・秋番茶のお茶の刈りとる時期。お茶農家あるあるですね。県外に出ることが多い時期は11月~3月。お茶の刈りとりがない時期に、私は動き出します(笑)。

今年の第一号の県外出張は、昨年もお世話になった東京・新宿、フルーツの老舗『新宿高野』さんでのお茶会。新宿高野さんでは1年を通じて定期的にお茶の講座を開催し、日本茶やハーブティーなど生産者を招いて、消費者さんとの交流を図る機会を作っていただいています。
昨年より、三重県のお茶もということでお声を掛けていただきました!

 

 

今年は台風直後ということもあり、キャンセルもあり少数での開催となりました。そのため和気あいあいとした雰囲気で、講座というよりは女子会のような楽しい時間でした。
今年はかぶせ茶の品種違いの味わいを体験していただこうと思い、・おもてなしかぶせ・さえあかり・そうふう の、3種のシングルオリジンのかぶせ茶を、四日市萬古焼ひとしずく急須で淹れて、飲み比べをしていただきました。
お茶に品種があること自体、皆さんご存じなく、こんなに味わいが違うことに驚かれていました。もちろん最後は茶殻にポン酢をかけて、おひたしで。茶殻も品種別に食べていただき、味比べです。

 

 

皆さんの感想は、いつも私にとっては貴重な気付きです!思いのよらない感想や、味のたとえが出てきたりして、面白いのです。
今回もいろいろな気付きをいただいたのですが、中でも一番心に残っているのが、さえあかりを飲んでいただいた感想が『栗の香りがする』という表現でした!!
私はさえあかりを初めて飲んだときに直感的に感じたのが、『茹でトウモロコシのような香り』でした。今でもお客様にもそうお伝えしています。
お客様の中には、『茹で枝豆』という方も多く、大体トウモロコシ派か枝豆派なのですが、今回新たに栗派登場で、初めてなうえに季節的にタイムリーで、わたしの中でドストライクな気付きでした!
やっぱりこういう講座は楽しいなぁ。
今年も三重県のかぶせ茶を知っていただくことができました。新宿高野さん、三重県さん、貴重な機会をありがとうございました。
最後に無花果とイチゴのパフェもいただきました。おいしかったー!!

 

 

次の出張も東京へ。今度は1泊2日の毎年恒例 東京・板橋大山ハッピーロードでの四日市フェアです!毎年この時期に四日市市内の生産者は集まり、商店街の一角で販売会を開催します。私ももうかれこれ6・7年目? 1年に1回にもかかわらず、常連?のお客様も出来、久しぶりにお会いできるのが楽しみです。
今年もおなじみのメンバー、市内唯一の養蜂家さん『川村養蜂所』さんと、イチゴ狩りにもおじゃまします『愛成ベリー』さん、そしてそして親友でもある『万次郎』さんと!!

 

 

こちらのエッセイでも何度かお話したように、万次郎さんは幼馴染みのお茶農家仲間。私がかぶせ茶カフェを始めた頃から、お菓子を担当してくれて、茶農家の傍ら小さなお菓子工房を営んでいます。
かぶせ茶やほうじ茶をたっぷり入れ、焼き菓子からプリンまで完全手作りの心がこもったお菓子が人気です。ところが2年前、製茶機械で腕を怪我し、約2年間休業しておりました。今年は久しぶりに一緒に出店でき、本当に嬉しかったです!!
これからも、三重県四日市市のかぶせ茶を二人でPRしていこうと、改めて決意しました!

このような感じで2019年の県外へ出る機会が多い時期がスタートしました!
新しい出会い、ご縁が楽しみです!!

 

 

《これまでの記事》
●vol.1三重の茶畑からこんにちは
●vol.2 へぇ~、三重県お茶事情。
●vol.3 かぶせ茶の楽しみかた
●vol.4 「ようこそ!かぶせ茶カフェへ」
●vol.5 「冬の茶畑と茶農家」
●vol.6「ise-chaのある生活」
●vol.7 「お茶植え」
●vol.8「新茶2017」
●vol.9 『新茶無事終了』
●vol.10 『夜のお仕事』
●vol.11 『かぶせ茶氷』
●vol.12 『お茶の品種』
●vol.13 『秋番茶刈り採り中です!』
●14 『滋賀 信楽朝宮へ行って来ました!』
●15 「冬仕事とみえセレクション」
●16「JGAP認証」
●17『四日市イベント@三重テラス』
●18『道の駅 みなみやましろ村』
●19『お茶苗植え 2019』
●20 『新茶 2018』
●21 『一番茶終了!!そして二番茶』
●22 『四日市少年自然の家さんとのコラボ 家庭の日』
●23 『水出しかぶせ茶』
●24『マルシゲ研修旅行』
●25『只今 秋番茶摘採中!!』
●26『子供達のお茶カフェ♪』
●27『子供達のお茶カフェ♪』
●28『2019年スタート!!』
●29『受験生にお茶!!』
●30『今年も植えました!!』
●31『いよいよ新茶です!』
●32『新茶2019 刈りとり中です!!』
●33『二番茶2019 スタートしました!』
●34『今年もやってます!かぶせ茶氷。』
●35『マルシゲ清水製茶の夏休み2019』

この記事を書いた執筆者

清水加奈日本茶アンバサダー

清水加奈(しみずかな)

三重県の専業茶農家(有)マルシゲ清水製茶の長女に生まれ、幼い頃から跡継ぎとして育てられる。25歳の頃結婚と同時に就農。2010年に1人でも多くの方に三重のかぶせ茶を知ってもらい、ファンになってもらいたいという想いから『かぶせ茶カフェ』を開業。農業女子プロジェクトメンバー、四日市茶農家女子会メンバー、茶育指導士、二児の母。
★マルシゲ清水製茶HP: http://marushige-cha.jp/