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土橋みゆきのハレノヒケノヒ二十四節気vol.23「暦に寄り添うアスリートライフ」

2018.08.30

二十四節気の処暑に入り、朝夕に時折、秋を感じるような空の色や雲と出会います。
少しずつ、少しずつ、涼しい季節に向かっているのでしょうか。

この時期依頼を受けるのが、スポーツ選手向けの栄養講座。

実は私、アスリートフードマイスターという資格を持っています。
これは、アスリートに食事の指導やアドバイスが出来るというものなのですが
夏の合宿シーズンということで、この時期、講演のお仕事もさせていただいております。
今回はアスリートの親御さん対象で強豪中学クラブチームへお伺いしました。

お父様もご熱心な方が多く、たくさんの方がメモを取られて
熱心に聞いてくださいました。

 

 

アスリートと二十四節気というと一見、接点が無いように思いますが
実は日本のアスリートの体つくりは
この暦と寄り添う暮らしを意識するだけで全然違ってくるのです。

立秋から処暑までは、とにかく疲労回復。
夏バテもそろそろ出てくる頃、今回は、筋肉や心の疲労をいかに、早く回復させるか。
それがこの時期のアスリートの健康管理で最も大切な事なのです。
気が張っていた糸がプツンと切れて、特にアスリートはこの時期夏バテになりがちです。

身体は夏でも外の世界は秋に向かっている。
この内側と外側の世界のギャップのリスクを埋めていくのは
やはり「食」なのです。

夏バテ対策ってウナギ?ステーキ?焼肉?とスタミナをつけるためのメニューの名前が出てくるかもしれませんが、実は決して特別な材料を用意しなくてはいけないということは全くありません。
いつもご家庭で食べているもの。これが一番。

そして、量をたくさん食べることに意識が行ってしまいそうになりますが
何を食べてもいいという事は無く
栄養が偏ると腎臓や肝臓が疲労を訴え身体は夏バテ一直線になってしまうのです。

 

 

さらに栄養のバランスが取れた食事は選手たちが「強くなりたい」と意識をして食べてくれると
さらに栄養吸収率が倍増します。

私たちにたくさんの感動を与えてくれる、様々な競技の選手たち。

彼らには必ず支えてくれている人たちがいます。
それは親御さんであったり、チームメイトであったり、指導者であったり。
そして、日本の季節も日本のアスリートの活躍を後押ししています。

秋が来たらサンマを食べて、冬になったらお鍋を食べて
そんな季節を感じながら、一年を通して身体を作り、補給していくことは
心も安定し、選手生命も伸ばしてくれます。

できれば食品の旬はご家族で会話に挟んでもらえると嬉しいですね。
たとえ、反抗期で返事が無くても(笑)

夏は断捨離の季節だという事は以前にもお伝えしましたが
心のストレスも思い切りこの夏の汗と一緒に飛ばして
試合で最高のパフォーマンスを見せてくれることを心から願います。

「そろそろ、あの大会が始まるな」なんて、ふっとグラウンドに吹く風で季節を感じたり
風を受けて走るアスリートは、もしかしたら誰よりも季節をわかっているのかもしれませんね。

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和ハーブおばんざい教室 9月のお知らせ

「重陽の節句ごはん」おとなのひな祭り

 

 

9月9日は重陽の節句。
江戸時代から邪気を払い不老長寿の効能があると言われている菊を用いて
お祝いをする風習がありました。
そして、この日は「後の雛」(のちのひな)という風習があり
桃の節句で飾った雛人形を飾って大人のひな祭りとして、厄除けや健康を願っていました。

この日に食べると金運に恵まれると言われている栗ご飯、不老長寿の和ハーブを使った菊酒、旬の秋茄子や無花果を使った小鉢料理を囲み、「おとなのひな祭り」を一緒に楽しみませんか?

メニュー(予定)
栗ご飯
京風焼き茄子
菊花の酢の物
無花果と生ハムのサラダ
季節のお椀と和ハーブドリンク(菊酒など)

<詳細>
日  時 : 2018年9月9日(日)10:30~12:30
定 員 :8名(予定)
講 師 :土橋みゆき
(料理研究家、JHF認定和ハーブインストラクター)
会 費 : 5,000円(税込)
持ち物 : エプロン、筆記用具
場  所:サロンエルマール(東急大井町線尾山台駅徒歩7分)
お申込みいただいた方に詳細をお知らせします。

※気候に伴う材料の仕入れ状況により内容が変更される場合があります。
※男性の御参加はオーナー、もしくは講師と面識のある方に限り受付をしております。予めご相談下さい。

申込方法:メールで承ります。
宛先 dobamiyu@gmail.com
メール件名 9月のおばんざい教室参加希望
本文 お名前と電話番号とメールアドレスをご記入の上、送信してください。

 

 

《これまでの記事》
●vol.1 ゆずを愉しむ
●vol.2_運気UP正しい冬至の過ごし方
●vol.3_新年の愉しみ
●vol.4_暦の春
●vol.5春の苦み
●vol.6さの神様
●vol.7 八十八夜と暦の夏
●vol.8 うめしごと
●vol.9 七夕の正しい過ごし方
●vol.10 暦の秋
●vol.11アンチエイジング祈願重陽の節句
●vol.12 秋空が美しく雲映える二十四節気、寒露の頃。
●vol.13 霜降の「柿しごと」
●vol.14 「大雪の過ごし方」
●vol.15 「お雑煮の秘密」
●vol.16 「大根で始める、立春。」
●vol.17「春の気分を”あげる”」
●vol.18「テーブルで楽しむ春。」
●vol.19「初夏のよもぎライフ」
●vol.20 「どくだみハーバルライフ」
●vol.21「夏こそ断捨離」
●vol.22「鬼灯で涼を愉しむ。」

https://wp.me/pa5V1u-t6

この記事を書いた執筆者

土橋みゆき

土橋みゆき(どばしみゆき)

料理研究家、日本こよみ暮らし協会代表 
日本の暦に寄り添った暮らしの提案、また、旬の食材やハーブを使った「おばんざい教室」を世田谷区で開催する他、メニュー開発、ケータリング、フードコーディネート、イベントなどに携わる。ガーデニングカタログ「オンリーワンクラブ」に”食べられるお庭”をテーマとしたガーデニングセットをプロデュース。
https://www.facebook.com/koyokura/