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土橋みゆきのハレノヒケノヒ二十四節気vol.15 「お雑煮の秘密」

2017.12.30

お雑煮って全国各地色々な作り方があるのですね。

あんこの入ったお餅を食べるところや
お野菜をたくさんいれるところ

それぞれの土地の思いや願いがこもっているものも多いのです。

お餅は古代より、お正月になると無病息災を祈って
神様にお供えをしていました。
新しい年を家族みんなで健康に過ごしたいという思いは
昔も今も変わらないのですね。

お雑煮の歴史はおそらく室町時代頃、
武士の食卓で食べられていたということです。

また、白いお米が貴重だったので、庶民たちは
お餅の代わりに里芋を入れていました。

さてさて、地域によって様々なお雑煮。
今回は京風をアレンジして作ってみました。
まずはレシピをご覧ください。

本格的な京都のお雑煮とは多少違っておりますので
ご了承下さい。

 

01

 

★★★レシピ★★★
<材料>
丸餅・・紅白各1個
大根・・適量
金時人参・・型に抜いて4枚程度
かつお出汁・・350ml
合わせ味噌、白みそ合わせて・・・大さじ1

<作り方>
1.丸餅を予めオーブントースターで膨らみ過ぎない程度に数分あたためておく。
(焼き餅にならないようにご注意下さい)

2.大根を拍子切りに、金時人参は型に抜いておく。

3.出汁をお鍋で沸かして、沸騰したら大根と人参を入れる。

4.大根に火が通ったら、丸餅を入れる。

5.4.の火を止めて、お味噌をといたら出来上がり。
お好みで三つ葉を飾っても彩りがキレイです。

白味噌だけで作ると、慣れない人は甘いという声も多く
合わせ味噌とブレンドをしました。
また全体に角が立たないように丸く具材を切るのですが
大根は拍子切りにしました。

京都のお雑煮はこれにかつお節を盛っていただきます。

紅白の丸餅は見ているだけでも可愛いですね。
最近は東京のスーパーでも見かけるようになりました。

角が立たないように・・と関西では丸いお餅をいただきます。
この形を見ているだけで、気持ちが穏やかになる気がします。

ちなみに、我が家は毎年、焼き株入りのお澄ましのお雑煮をいただいています。
角餅にとがった蕪・・・角だらけだ(笑)

 

02

 

 

先日、島根出身の方にお伺いしたのですが、出雲では
「お雑煮」ではなく「ぜんざい」をいただくそうです。
柔らかく煮込んだ小豆汁に丸餅。
「神在(じんざい)」が後々「ぜんざい」と呼ばれるようになりました。
小豆には古くから邪気払いの効果があると言われていますので
一年の無病息災の願いを込められてきた歴史があります。

元々、「お雑煮」の語源は
色々な食材を煮て合わせたものという「にまぜ」という言葉から来ており
ご家庭にあるもの、地元のもので作ったもの。
なので、色々な種類があって当然なのですよね。

お雑煮には地元の食材を通して、収穫物や自然への感謝の気持ち
そして、受け継がれる心が詰まっているのではないでしょうか。

さて、私どものお料理教室では毎年新年に
一年のはじめに相応しい舞をお楽しみいただきながら
おばんざいを囲むイベントを行っています。

もしよろしければぜひご参加ください。

 

03

 

おばんざいと舞楽を愉しむ「新年の会」2018

新年を縁起の良いお料理と舞楽で迎えましょう。
皆様に旬の食材、和ハーブを使ったお料理やお酒を囲みながら、
新年に相応しい※舞楽もお楽しみ頂きます。
(※舞楽とは、雅楽の楽器のみによる合奏である「管絃」に対して
舞を伴うものです。この日はサロンで新しい年の皆様の健康とご多幸をお祈りして
特別に舞楽を披露していただきます)
※お料理教室ではなく、イベントになります。

当日、ご希望の方にはお着物の着付けサービス(別料金)も承っています。
この機会にお着物を着てみたいという方はお気軽にメールでご相談下さい。
人数に限りがありますのでお早めにお願い致します。

<詳細>
日 時 : 2018年1月14日(日)13:30~15:30
受付は13:15~
定 員 : 12名(予定)
料理担当: 土橋みゆき
会 費 : 5,000円(税込) 高校生、大学生は割引制度有り。
場  所:サロンエルマール(東急大井町線尾山台駅徒歩7分)
東京都世田谷区尾山台3丁目

お申込み方法:メールで承ります。
dobamiyu@gmail.com

件名:1月おばんざい参加希望
本文にお名前とお電話番号をご記入ください。

受信確認後、返信をさせていただいたお申し込み完了になります。
領収書がお必要な方はあらかじめお知らせください。

2017年もコラムをご購読いただきましてありがとうございました。
どうぞ皆様良いお年をお迎えください。

 

《これまでの記事》
●vol.1 ゆずを愉しむ
●vol.2_運気UP正しい冬至の過ごし方
●vol.3_新年の愉しみ
●vol.4_暦の春
●vol.5春の苦み
●vol.6さの神様
●vol.7 八十八夜と暦の夏
●vol.8 うめしごと
●vol.9 七夕の正しい過ごし方
●vol.10 暦の秋
●vol.11アンチエイジング祈願重陽の節句
●vol.12 秋空が美しく雲映える二十四節気、寒露の頃。
●vol.13 霜降の「柿しごと」
●vol.14 「大雪の過ごし方」

この記事を書いた執筆者

土橋みゆき

土橋みゆき(どばしみゆき)

料理研究家、日本こよみ暮らし協会代表 
日本の暦に寄り添った暮らしの提案、また、旬の食材やハーブを使った「おばんざい教室」を世田谷区で開催する他、メニュー開発、ケータリング、フードコーディネート、イベントなどに携わる。ガーデニングカタログ「オンリーワンクラブ」に”食べられるお庭”をテーマとしたガーデニングセットをプロデュース。
https://www.facebook.com/koyokura/