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「日本茶アンバサダーレポートinシンガポール」Vol.11

こんにちは。シンガポールの山田陽子です。

シンガポールで日本茶を扱うIPPIN Café Bar に行ってきましたので、その紹介をさせて頂きます。

IPPIN Café Bar はシンガポールにてショールーム運営や海外進出支援を行うIPPIN Pte. Ltd.が運営するカフェバーです。お店では日本茶はもちろんのこと、日本酒や焼酎なのでアルコール類などの飲料と和食を中心とした食事も提供されています。カフェバーといってもランチやディナーをしっかりと食べられるお店です。

日本茶アンバサダーとしてどのようなお茶が飲めるのか試してみたいと思い、訪問しました。ドリンクメニューはSencha から始まり、日本茶だけでも6種類が並んでいました。煎茶と深蒸し茶はグレード違いで2種類ずつメニューに入っています。私はSencha Panoramaをオーダーしてみました。お茶を淹れてくれた店員さんは日本人の方ではなかったのですが、少しぬる目のお湯で入れてくれた煎茶は甘みと程よい苦味が感じられてとても美味しかったです。

 

(ドリンクメニューと淹れていただいた煎茶)

お茶がサーブされるのを待っている間にカウンターの中をのぞいてみると、Japanese Tea Tips Brewingと題されたカードが貼ってありました。そこにはお茶の種類にあわせて、温度、時間、何煎目まで飲めるかが書かれており、より美味しいお茶を出すためのオペレーションにおける工夫がされているようでした。

たまたま、近くにいらっしゃったIPPIN Pte. Ltd. のスタッフの方にお話を伺うことが出来ました。

スタッフの方によると、こちらのお店ではマルモ森商店さんと古くからお取引があるそうで、基本的に店頭で扱う日本茶はすべてこちらのお茶とのことです。カフェで飲めるお茶はすべて店頭で販売されていて、その場で楽しむだけではなく、家に帰っても楽しめるようになっています。私が訪れた数日前にはマルモ森商店の社長様がご来店されて日本茶のイベントをされていかれたそうです。参加者は基本的にはシンガポールの地元の方で、とても好評だったとのことです。日本茶への関心はしっかりと育ってきているように感じました。どの日本茶が人気かお伺いすると、「煎茶が人気です。」とのこと。店頭では玉露も販売されていたのと、私の予想に反して他の日本茶販売店でもまろやかなので玉露が一番人気と聞いたので、そのことをお話して玉露の人気はどうですかとお伺いすると、「少し日本茶を知っている方だと玉露が好きな方もいます。やはり、甘みが好きという地元の方が多いですね。」とのことでした。東南アジアの諸国ではグリーンティーも甘いものが人気なので、玉露の甘みは口に合うのかなと思いました。また、日本酒など既にシンガポールなど海外で市民権を得ているものも販売されているので、日本茶への関心はどうかお伺いすると、「紅茶など、お茶自体は古くから根付いているものなので、日本酒より入りやすいと感じています。お茶の一種として日本茶への関心も高まっています。」とのこと。また、「どのようにシンガポールの人々に日本茶の知識や情報を植えつけるかでその関心も変わってくるのではないか。」とのご意見でした。日本茶についてのイベントは年に数回催されているとのことなので、次回はその様子も取材させていただきたいなと思います。

 

(カフェバー店内の様子と店頭の物販コーナー)

IPPIN 社のスタッフの方のご意見をお伺いして、シンガポールの地元の方はお酒をあまり飲まれない方も多いので、日本茶のほうがより広い層に普及させられる可能性があるのではないかなと感じました。私が、シンガポールにいる4年半の間で日本食や日本酒についてのイベントは良く目にする機会があったのですが、日本茶関連のものはあまり見る機会がなかったのですが自身が思っている以上に関心を惹けるのではないかと考える今日この頃です。

それではまた、来月!

この記事を書いた執筆者

山田陽子日本茶アンバサダー

山田陽子(やまだようこ)

大学卒業後、日本で就職するも海外での就業の希望が諦められず、2011年末に一念発起し単身でシンガポールへ。現在、在住4年目。言語や文化の違いに戸惑いつつも、ローカルの友人にはJapanese Singaporean と言われる程、馴染んで楽しく暮らしています。昔から、家では日本茶を飲む習慣があり、日本の美味しいお茶を海外にも広めたいと思い日本茶アンバサダーとして活動することにしました。日本茶だけではなく中国茶や東南アジアのお茶文化のレポートも出来ればと思っています。