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元祖国産燻製茶カネロク松本園3代目奮闘記 vol.11 機械はちいさく志は大きく

2017.08.04

こんにちは。毎日蒸し暑い日が続きますね。
八月に入り、お茶刈りがやっと落ち着きましてこれからは草刈りの時期になってまいりましたカネロク松本園です。

先月21日にザ・ロイヤルエクスプレスの運行が開始いたしました。
横浜から伊豆下田を結ぶ豪華な観光列車です。
21日には横浜駅にて開業セレモニーが開催され、たくさんの鉄道ファンと報道陣に見送られながら第一運行が走り始めました。

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私はセレモニーとテープカットの行われたレッドカーペットに席をご用意いただきまして、なかなかできない体験をさせていただきました。これから多くのお客様をのせてこの青い列車は走ります。

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お客様の期待に応えられるようなお茶作りを目指して行きたいと思います。

さて本格的なお茶刈りは終わったのですが実はコツコツとお茶の製造は続けているのです。
カネロク松本園のお茶工場は120キロラインといいまして、120キロというのは製茶機械の大きさを表すのですが簡単に言えば生茶葉が120キロ入る機械で通常は製茶をしています。
本格的な120キロ機での製茶ではなく小さな機械で自分の経験を増やすためにいろいろ揉み方を変えてどんなお茶ができるのかを模索しています。
小さな機械というのはこちら↓

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製造できる生茶葉の量で言いますと2キロ機といったところ・・・
半日くらいかけて作れる製品の量で言えば300グラムぐらい。”仕事”としてはまったく話にならない機械です。
けれどもまだまだ経験不足のお茶師である私にとっては年間にどれだけ”量”ではなく”回数”を揉めるかというのはより良いお茶を目指すには実際必要な修行なのではと思い、普通のお茶農家が製造をしない時期でも茶葉に触れています。
去年より今年、今年より来年、もっともっと良いお茶が作れるはずです。
農家でなく一般の方が少しばかりのお茶の樹とこの小さな機械を持っていたらとっっても楽しい趣味になるかと思います。笑

八月はイベントの予定はいまのところありませんが9月の2、3日に銀座で開催される「和紅茶の祭典」に今年も参加いたします。
昨年よりも規模を拡大し出展者も巨匠ばかり。和紅茶ファンには期待してもらえるイベントではないかなと思います。
私は3日はいるかわかりませんが、是非ご来場をお待ちしております。

皆さま熱中症にはお気をつけて。それではまた次回〜(o゚∀゚o)ノシ

 

《これまでの記事》
●vol.1 ごあいさつ
●vol.2 日本の世界農業遺産を知ってほしい
●vol.3 伝統の次は革新?日本初・国産燻製茶の誕生
●vol.4 日本茶を世界に!和紅茶編
●vol.5 よい茶葉との付き合い方
●vol.6 香港SOGO百貨店催事へ
●vol.7 東急ザロイヤルエクスプレスに燻製紅茶
●vol.8 「2017新茶」
●vol.9 新茶製造。まもなく二番茶。
●vol.10 いよいよはしるよ観光列車

この記事を書いた執筆者

松本浩毅

松本浩毅(まつもとひろき)

静岡県の専業茶農家カネロク松本園の長男に生まれ、幼い頃から跡継ぎとして育てられる。静岡県の農林大学校茶業科を卒業し22歳の頃に就農、現在34歳。専門家でなくとも飲めば特別だとわかるオリジナルなお茶を作りたいとの想いから、国内には存在しなかった茶葉を燻製にする製法を独自に研究開発。日本の世界農業遺産の周知にも力を注いでいる。島田市農業経営振興会、静岡県青年農業士、日本農業青年経営会に所属。
カネロク松本園HP:http://www.saumi-tea.com