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土橋みゆきのハレノヒケノヒ二十四節気vol.33「はまなすの咲くころ」

2019.06.30

二十四節気の夏至から小暑へ。
そろそろ梅雨明けの便りも聞かれ、同時に集中豪雨が心配される頃でもあります。

小暑から立秋の前日までは暑中見舞いを出す期間。
最近は葉書で暑中見舞いを出す事も少なくなりつつありますが
SNSなどで、ご挨拶をするのも良いかもしれませんね。

夏は開放的なようでちょっと気持ちが落ち込みやすい時期でもあります。
昔の心の古傷が浮上したりする時期でもあるのです
そんな時の対処法は
「自由に生きる」
こと。

ありのままに、わがままに。自由にこの夏を楽しみましょう。

私がこの時期に一番楽しみにしているのが、
うめしごとと、はまなすしごと。

うめしごとはポピュラーですが
はまなす???

なんじゃそれ??

ですよね。

はまなすは 漢字で「浜茄子」と書きます。
和のローズ。

薔薇の季節にそれはそれは美しい、和のピンク色の花びらが
私たちの目を楽しませてくれます。

 

 

自宅のベランダに花を咲かせてくれた時は感動が止まりませんでした。

鑑賞するだけでもとても癒されるのですが、
私はもちろん

食べます(笑)

先日も、私のお料理教室でたまたま収穫のタイミングが合ったので
皆さんにはまなすを使ったローズソルトをお作りいただきました。

 

 

このローズな香りが届けられなくて残念なのですが
鮮やかな色合いは、女子の心をくすぐりますよね。

花びらでつくった「コーディアル」

 

 

炭酸水で割って美味しくいただきました。

ははますのピンク色、なんて美しいのでしょう。
曇り空が続く憂鬱な時期でも、この色合いに元気をもらえます。
そして香りも。

はまなすは海岸に咲く植物。
薔薇と同じようにトゲのある花ですが
厳しい海岸という環境に生息するために
トゲも凄い!!!
これは頑張って生きているという証なのですね。

日本の四季は日々、変化していて、次の季節へ
常にうごいているわけですが
日々安定せず、だから体調にもかかわってきたりします。
そういう時は、元気いっぱいその命を全力で生きる
その時々の植物に目を向けてみるのはいかがでしょうか。
私はこの季節をはまなすで乗り切ります。
そして、はまなすしごとの脳内BGMは
「知床旅情」
今は亡き父が好きだった曲です。

植物がその季節を一生懸命に生きているパワーは
きっと皆さんの心にも響くのではないかと思うのです。
食べるだけじゃなくて(笑)
もちろん、鑑賞だけでもいいのです。

梅雨も猛暑も
その時に頑張っている植物たちを道端やお花屋さんで見つけるのも
きっと楽しいですよ。

 

 

《これまでの記事》
●vol.1 ゆずを愉しむ
●vol.2_運気UP正しい冬至の過ごし方
●vol.3_新年の愉しみ
●vol.4_暦の春
●vol.5春の苦み
●vol.6さの神様
●vol.7 八十八夜と暦の夏
●vol.8 うめしごと
●vol.9 七夕の正しい過ごし方
●vol.10 暦の秋
●vol.11アンチエイジング祈願重陽の節句
●vol.12 秋空が美しく雲映える二十四節気、寒露の頃。
●vol.13 霜降の「柿しごと」
●vol.14 「大雪の過ごし方」
●vol.15 「お雑煮の秘密」
●vol.16 「大根で始める、立春。」
●vol.17「春の気分を”あげる”」
●vol.18「テーブルで楽しむ春。」
●vol.19「初夏のよもぎライフ」
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●vol.21「夏こそ断捨離」
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●vol.24「秋土用の過ごし方。」
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●vol.26「冬の簡単、保存食づくり。」
●vol.27「おせち素材の簡単アレンジ」
●vol.28「旧暦新年のお事汁」
●vol.29「春のはじめの過ごし方。」
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●vol.31「平成から令和へ思いを寄せて。」
●vol.32「驚き桃の木山椒の木」

この記事を書いた執筆者

土橋みゆき

土橋みゆき(どばしみゆき)

料理研究家、日本こよみ暮らし協会代表 
日本の暦に寄り添った暮らしの提案、また、旬の食材やハーブを使った「おばんざい教室」を世田谷区で開催する他、メニュー開発、ケータリング、フードコーディネート、イベントなどに携わる。ガーデニングカタログ「オンリーワンクラブ」に”食べられるお庭”をテーマとしたガーデニングセットをプロデュース。
https://www.facebook.com/koyokura/