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ハレノヒケノヒ二十四節気vol.7 八十八夜と暦の夏

2017.04.30

今年の5月2日は八十八夜。
立春から数えて八十八日目になるこの日は末広がりの「八」が並び、昔から縁起の良い日とされていました。
八十八夜とは*雑節のひとつで、「八十八夜の別れ霜」という言葉もあり
この日を過ぎると天候が安定し、本格的な農耕シーズンにもなります。
(*二十四節気以外の季節を表す節目。節分、土用、お彼岸なども雑節になります)

八十八夜というと「夏も近づく八十八夜♪」と茶摘みの歌を思い出す方も多いと思いますが
この日に摘んだお茶をいただくと長生きが出来るといわれていました。
それは八が末広がりだから、とか、縁起が良さそうとか、そういうことだけでなく
一番最初に摘む茶葉には冬の時期に蓄えていた栄養価がぎゅっと詰まっているということを
昔の人はちゃんとわかっていたのですね。

そして実はお茶こそ最高最強のハーブティーなのです。

「お茶ってハーブなの?」
とよく聞かれますが

お茶は正しくは「チャノキ」といわれる、ツバキ科の常緑樹。
効果効能をうたえば凄いことになり、つまりは万能薬。

一日中、数多くの患者さんと接するお医者様の健康維持法が
「お茶を飲むこと」なのだそうです。
最強のお薬なのですね。

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(写真は4年前に訪れた岐阜県春日村の茶畑)

また、お茶は食べることでビタミンEやβカロチン、食物繊維、ミネラル、
葉緑素などの栄養素を吸収することが出来るのです。
お茶をどうやって食べればいいのかなと思うかも知れませんが
まずはあらびきの茶葉をふりかけにするところから始めるといいかもしれませんね。

また残った茶殻を紙のお茶パックなどに入れて入浴剤としてしようしても
リラックス効果が期待できます。

八十八夜を過ぎ、5月5日(2017年)から立夏。暦の上では夏に入ります。

「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」

からりとした空気、美しい新緑、過ごしやすい季節になり
初鰹の美味しい季節になります。
江戸っ子にとって初鰹を食べるという事は粋の象徴と言われており
「女房子供を質に出してでも食いたい」
ほどの存在だったのだそうです。

アンチエイジング効果も絶大の鰹の季節。
色々な食べ方がありますが今回はお酒に合う一品
「鰹のなめろう」をご紹介いたします。

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★★★レシピ★★★
<材料>4人分

かつお(生)・・1パック
万能ネギ(小口切り)・・3本分
おろし生姜・・・一かけ分
みりん・・小さじ1
お味噌・・大さじ1
ゴマ・・・小さじ1
大葉・・・1枚
ごま油・・小さじ1/2

<作り方>
1.かつおを包丁で1センチ角程度に刻む
2.小口切りにした万能ねぎとおろし生姜、みりん、
お味噌をボウルに入れてよく混ぜる。

3.2.に1.のかつおを入れ仕上げにゴマとゴマ油、刻んだ大葉を乗せて出来上がり。

なめろうというと鯵のイメージが強いですが
初鰹で作ってもなかなかの美味しさ♪

ねぎ、しょうがも大活躍です。

ぜひ、おためしください^^

 

《これまでの記事》
●vol.1 ゆずを愉しむ
●vol.2_運気UP正しい冬至の過ごし方
●vol.3_新年の愉しみ
●vol.4_暦の春
●vol.5春の苦み
●vol.6さの神様

この記事を書いた執筆者

土橋みゆき

土橋みゆき(どばしみゆき)

料理研究家、日本こよみ暮らし協会代表 
日本の暦に寄り添った暮らしの提案、また、旬の食材やハーブを使った「おばんざい教室」を世田谷区で開催する他、メニュー開発、ケータリング、フードコーディネート、イベントなどに携わる。ガーデニングカタログ「オンリーワンクラブ」に”食べられるお庭”をテーマとしたガーデニングセットをプロデュース。
https://www.facebook.com/koyokura/